新体操の日本代表「フェアリージャパン」のメンタルコーチを務めた志村祥瑚(しむらしょうご)さんは、精神科医でありマジシャンでもあることで話題となってます。
自ら開発して実践しているマジックと精神医学を融合させたメンタルトレーニングに関する著書の出版のほか、テレビへの出演も多くなってきていますが、2021年10月11日放送のテレビ朝日「激レアさんを連れてきた。」に出演しました。
ここでは志村祥瑚さんのプロフィールやその思考法、youtubeや著書などについて紹介します。
志村祥瑚(しむらしょうご)のプロフィール
精神科医でありマジシャンでもあり、新体操の日本代表・フェアリージャパンのメンタルコーチを務めた志村祥瑚さんの簡単なプロフィールを紹介します。
生年月日: 1991年10月8日(33歳)
出身地: 東京都大田区
出身中学: 慶應義塾普通部
出身高校: 慶應義塾高等学校
出身大学: 慶應義塾大学医学部
実家はクリニックで、中学から大学まで慶応で過ごしています。
2012年には、ラスベガスJr.マジック世界大会で優勝しています。
現在は、一般社団法人日本認知科学研究所代表理事という立場にありますが、クリニックでの診療も行っているとのことです。
全く知らない世界の新体操「フェアリージャパン」のコーチに就任
志村祥瑚さんは、強化本部長の山崎浩子さんの依頼を受け、2017年に新体操団体の日本代表「フェアリージャパン」のメンタルコーチに就任しました。
当時、大学生だった志村さんはひょんなことからテレビ番組「スッキリ」に出演して思い込みを利用したマジックを披露したのですが、たまたまこれを見ていた山崎さんが、がんばろうとするあまり様々な思い込みで視野が狭くなっていた選手たちを思い込みから解放し、視野を広げてあげることができるのではないかと考えたそうです。
このコーチ就任は、技術的なコーチではなくメンタルコーチであってもそれが今まで全く縁も知識もなかった新体操ということで話題となりました。
フェアリージャパンの指導は、3ヶ月に1回ほどのペースで行われ、午前中は選手たちにマジックを見せ、人がいかに思い込みに左右されるかを実際に体感してもらったといいます。
午後は悩みの相談を行ったのですが、その相談は好きなキャラクターの声で自分の悩みを言わせるという変わったもので、気持ちが楽になる効果があるそうです。
その上で、結果を重視する思考ではなく、よい演技をするという自分の価値に沿った行動をするという思考こそが成功につながるということをフェアリージャパンの選手たちの頭に叩きこんだそうです。
この思考法によって、それまでミスを恐れて縮こまって演技をしていた選手たちはのびのびとした演技ができるようになったといいます。
その結果、2019年の世界選手権の団体総合で44年ぶりに銀メダルを獲得し、さらに団体種目別で初の金メダルを獲得しました。
youtube でも情報発信
志村祥瑚さんは、2021年7月から youtubeチャンネル「志村ショウゴ」で情報を発信しています。
「悩みの正体は思い込み」の動画では、マジックを使って「思い込み」を説明しています。
たくみな言葉の誘導で「思い込み」を作り、見る相手の視野を狭めることによってマジックが成立していることと、思い込みを解くことによってその仕掛けが見えるようになることがよくわかります。
悩んでいる時は視野を狭めている思い込みを解き、広くなった視野で俯瞰することによっていろいろ見えてくるものがあるということのようです。
数々の動画からは思い込みの解き方に関する思考法を学ぶことができます。
志村祥瑚の著書「人生のタネ明かし 成果を出す人に共通する心の秘密」
志村祥瑚さんはこの著書で、マジックと精神医学を融合することによって、誰にでも効果のあるという究極のメンタルトレーニングを紹介しています。
マジシャンなのでタイトルに「タネ明かし」を入れたのだと思いますが、予備知識のない人がこれを見るとかなり怪しく感じるようで、「タイトルがちょっと怪しいけど内容はとてもよい」という口コミが多いようです。
志村祥瑚がマジックを始めたきっかけ
志村祥瑚さんはまだ小さかった頃、お父さんが得意だったマジックを見せてくれたことがきっかけでマジックに興味を持ったといいます。
その頃「ハリー・ポッター」が流行っていたこともあり、まるで魔法のようなマジックの面白さにはまっていったそうです。
マジックの面白いところは、マジシャンの後ろから見ると仕掛けが丸見えなのに、正面で見ている人たちは全く気づかずにいとも簡単に騙されてしまうこと。
その理由が「人の思い込み」にあることに気づき、それからすっかりマジックのとりこになってしまったとのことです。
そして、将来は「人の思い込み」をコントロールするプロであるマジシャンになることを夢見るようになったといいます。
マジシャンが医師かで進路に悩む
志村祥瑚さんは本気でマジシャンになりないと思っていたといいますが、実家がクリニックだったために医者の道に進まざるをえない状況に、自分の人生にはレールが敷かれていると考えて悩んだ時期があったといいます。
そこで、そう考えること自体が思い込みではないのかということに気づき、「人の思い込み」をコントロールするマジシャンとしての能力を医師としてうまく活かすことができれば、様々な人をいい方向に導くことができるのではないかと考えたそうです。
そして、医学の中で人の思い込みを扱う分野である精神医学の道に進むことにしたといいます。
「マジックは思い込みを使って不思議に見せている。
悩んでいる人は、自分の思い込みで視野を狭めてしまっている」
マジックを通して得られたこの教訓からは、人の思い込みがいかに可能性を狭めてしまっているのかが伝わってきますね。