2020年12月の全日本フィギュア選手権で、紀平梨花選手が2002年の安藤美姫選手以来、女子で18年ぶりに4回転ジャンプを成功させ、他にもトリプルアクセルを成功させるなど、圧巻の演技で優勝し、見事に連覇を果たしました。
ここでは、全日本フィギュア選手権で全貌が明らかになった新プログラムの曲に焦点を当て、作曲者や曲に込められた思いなどについて紹介します。
紀平梨花の新プログラムの曲は「Baby,God Bless you」
10月に新しいフリープログラムが発表された時、曲がTBS系金曜ドラマ「コウノドリ」のテーマ曲「Baby,God Bless you」であることが話題となりました。
「Baby,God Bless you」は新しい命の誕生に対する思いをイメージして作られた曲とのことで、ピアノの独奏で奏でられます。
どこかはかなく愛おしい曲にのった紀平梨花選手の演技を見ていて涙が出てきた人も少なくないのではないかと思います。
ステファン先生振り付けの新しいフリープログラム「Baby,God Bless you」のステップシークエンスです!
次の試合までにもっと滑りこなして良いものができるように頑張ります😊💪✨@StephaneLambiel @ShinyaKiyozuka #ステファンランビエール #清塚信也 #今季のフリープログラム #新FS pic.twitter.com/00GRDe7X7t— Rika Kihira 紀平梨花 (@rika_kihira) October 20, 2020
「Baby,God Bless you」の作曲者は?
「Baby,God Bless you」の作曲者は清塚信也さんで、清塚さんはクラシックピアニストとしての活動の他、作曲活動も行っています。
テレビドラマ「のだめカンタービレ」で玉木宏さんが演じる千秋真一、2007年には映画「神童」では松山ケンイチさんが演じるワオが行うドラマ中の演奏の吹き替えをしたことによって知られるようになりました。
2013年には映画「さよならドビュッシー」で重要な役柄で俳優として映画に出演するなどマルチな活動をしています。
作曲者が「Baby,God Bless you」に込めた思い
作曲者の清塚信也さんは、「コウノドリ」のテーマを作曲するにあたり、「赤ちゃんが誕生したことを祝福する感じ」という依頼のとおり幸福感に溢れた曲を提案したところ、監督からダメを出されたと語っています。
その後、試行錯誤してできた曲「Baby,God Bless you」では、赤ちゃんの誕生を祝福すると同時に、赤ちゃんがこれから成長する過程で体験するであろう試練、つらいこと、悲しいことに思いを馳せ、思わず涙してしまうような親としての愛おしさを表現しているとのことです。
まさに命の誕生のドラマにピタリの曲ですね。
紀平梨花は新プログラムで命の誕生というテーマに挑む!
前の2019年のフリー-プログラムでは「International Angel of Peace」の曲にのって世界平和を表現した紀平梨花さんですが、今度は命の誕生というテーマの表現に挑んでいます。
新プログラムに込められたこの思いをどう表現するか、4回転・トリプルアクセルなど高難度のジャンプを盛り込んでさらに高次元の技術・芸術表現を目指しています。
以前のインタビューで、2020年のこれまで我慢してためてきた思いを今度の大会で全てぶつけたいと語っていましたが、その言葉どおり12月の全日本選手権では圧巻の演技で見事優勝を果たしました。
今後の海外勢との4回転ジャンプによる高レベルな戦いがとても楽しみです。
まとめ
2020年10月に発表された紀平梨花選手の新しいフリープログラムの曲はTBS系金曜ドラマ「コウノドリ」のテーマ曲「Baby,God Bless you」でした。
12月の全日本選手権では、命の誕生というテーマを4回転・トリプルアクセルなどの高難度のジャンプを交えて表現し、圧巻の演技で見事優勝を果たしました。
今後は世界との戦いの場に臨むことになりますが、とても楽しみです。